【泥湯温泉】豊明館（秋田県湯沢市）

泥湯温泉とは...

　泥湯温泉は、秋田の山の中にある秘湯中の秘湯。数件の旅館があるのみの小さな温泉街だ。
　温泉街の入口では、すでにもうもうと蒸気が立ち込めている。蒸気により見通しが悪いので通行注意という看板があるほどだ。
　確かに蒸気はものすごく、道路のアスファルトの割れ目からすら蒸気が立ち上がっている。

　噴湯を過ぎ、温泉街に入っていく。わずか100メートルほどの温泉街とも呼べないような小さな集落だが何ともいえない趣深さが感じられる。俗化されていない鄙びた宿という表現がぴったりだ。

豊明館に入湯

　その泥湯温泉の中にある、豊明館という民宿へ行く。玄関を開けるが誰もいないので、声をかけると、台所からおばちゃんが出てきた。東北独特の言葉なのでイマイチ言っていることがわからないが、風呂をお願いする。

　風呂は畳数枚分ほどの小さなもの。だがここも、湯船、床とも木でできており雰囲気満点だ。お湯は少しグレーがかった白色。硫黄臭はするが、須川高原温泉のような酸っぱさはない。
　場所柄か、雰囲気がおおらかで、他の浴客は、男湯女湯関係なしに、あちこち入ったりしていた。